「飲食店」の倒産が昨年の1.7倍に急増。居酒屋、中華料理、カフェは過去最多の勢い
[2024/1/10 00:00]
「飲食店」の倒産が急増
企業情報サービスの帝国データバンクによれば、2023年に倒産した「飲食店」は「768件」でした。
これは、前年の1.7倍にあたります。
「飲食店」の倒産は、新型コロナの流行が始まった2020年が780件で過去最多ですが、2023年の倒産件数は、それに迫るものとなっています。
倒産件数が多い「居酒屋」
飲食店の業種別で、倒産件数が最も多いのは「居酒屋」でした。
「居酒屋」の倒産は、新型コロナ関係の公的支援が打ち切られたことで、資金繰りの悪化を招いたことによります。
また、生活習慣の変化などで、客足が新型コロナ前の状態に戻りませんでした。
次に多いのが、ラーメン店や焼肉店などの倒産が増加した「中華料理店」です。
さらに、コーヒー豆の価格高騰などが打撃となった「カフェ(喫茶店)」などが続きます。
特に、「居酒屋」「中華料理店」「カフェ」の倒産件数は、過去最多となりました。
零細な店舗の自主廃業も増える
帝国データバンクでは、事業に行き詰まって自ら事業を畳む零細な飲食店も増えており、休廃業の件数が5年ぶりに前年を上回る見通しとしています。
訪日外国人の増加など、飲食業界の先行きには明るい要素もあるものの、物価高や人手不足を原因とする倒産や休廃業は2024年も続くでしょう。