元サラリーマンが受け取っている年金は、男性が1カ月に「16万4千円」、女性は「10万5千円」
元会社員の年金は月に「14万4千円」
厚労省の資料によれば、元会社員で現在年金を受け取っている人の平均年金月額は「14万3,973円」です。
これは、基礎年金も含んだ金額です。
つまり、これが実際の年金額です。
そう思うと、意外に少ないと感じる人が多いのではないでしょうか。
男性の月額は「16万4千円」、女性は「10万5千円」が目安
平均年金月額は男女別に見てみましょう。
男性は「16万3,875円」、女性は「10万4,878円」です。
男女で差があるのは、現役時代の収入や働き方に差があるためです。
なお、元会社員の場合、現役時代の収入が年金額に大きく影響します。
簡単に言えば、高い給与をできるだけ長く受け取っていれば、老後の年金の金額が上がります。
男性は「15万円~20万円」が4割以上
元会社員の年金は、個人差も小さくありません。
平均年金月額を5万円刻みにして、分布を見てみましょう。
男性の場合、「15万円~20万円」が多く、全体の4割以上を占めています。
次に多いのが「10万円~15万円」で、2割以上を占めています。
三番目が「20万円~25万円」で、ここまでの3つのグループが、全体の9割近くを占めています。
だいたい20万円ぐらいをピークにして、その前後に分布していると思えば良いでしょう。
なお、「25万円~30万円」は2%、「30万円以上」は0.1%しかいません。
かなり大きな収入が長期間あった人を除くと、年金の金額が25万円を超えるのは難しいと思って良いでしょう。
女性は「5万円~15万円」が8割以上
次に女性の平均年金月額の分布を見てみましょう。
一番多いグループは「10万円~15万円」で、4割以上を占めています。
そして、ほぼ差がなく「5万円~10万円」が続きます。
この2つだけで、全体の8割以上を占めています。
つまり、元会社員の女性が受け取っている年金の月額は、5万円から15万円の範囲と思って良いでしょう。
ちなみに、年金の計算の方法に男女差はありません。
男性との差が大きな理由は、専業主婦の期間が長い人が多いこと、男女の給与の格差が今よりも大きかったことなどが影響しています。
なお、女性の場合、年金の月額が「20~25万円」の人は1.1%しかいません。
さらに「25万円~30万円」は0.1%、「30万円以上」は0.01%という希少さです。
正社員、それも役職に就いた上で長期間働き続けた人以外は、月に20万円以上の年金を受け取ることは難しいことが分かります。
自分の働き方をもとにして年金の目安をつける
こうしてグラフにしてみると、元会社員に限定しても、年金の金額には男女差や個人差が大きいことが分かります。
自分の収入や働き方をもとにして、年金の金額のアタリを付け、将来の生活設計の参考にしてください。