2024年度の年金は2.7%増加。国民年金は月額「68,000円」に

[2024/1/22 00:00]

月額で「1,750円」増える

厚労省が、2024年度の公的年金の金額を決定しました。

国民年金の1カ月の金額は「68,000円」になりました。

これは、前年度の「66,250円」から1,750円増えています。

また、厚生年金の1カ月の金額は、標準的な夫婦2人分のモデル金額で「230,483円」となりました。

これは、前年度の「224,482円」から6,001円増えています。

物価や賃金の上昇には追いついていない

2024年度の年金額は、前年度に比べて「2.7%」増えました。

本来、毎年の年金額は「物価」と「賃金」の変動をもとにして計算されます。

今年度は、「名目手取り賃金変動率」が3.1%上昇したため、年金額も3.1%増えるはずでした。

しかし、将来の年金制度を支えるために作られた「マクロ経済スライド」という仕組みによって、マイナス0.4%調整されて、2.7%になってしまったのです。

つまり、今年度の年金の金額は増えてはいますが、それで物価や賃金の変動よりも小さくなっています。

つまり、額面の金額は増えていても、実質的には目減りしていることになります。

出典:厚労省

年金生活者支援給付金は3.2%増額

なお、年金を受け取っていても収入が少ない人に支給される「老齢年金生活者支援給付金」の金額も引き上げられました。

年金生活者支援給付金は、物価の変動に連動するため、3.2%引き上げられます。

2024年度の月額は「5,310円」になります。

これは前年度の5,140円から、170円増えています。

[シニアガイド編集部]