災害に対する備えの1位は「水・食料の備蓄」。備えをしない理由は「いつくるかわからないものにかけるお金がない」
災害に対して備えていること
不動産業のAlbaLink(アルバリンク)が、「地震・津波などの災害に備えていることに関する意識調査」の結果を公開しています。
2024年1月に行なわれたインターネット調査には、全国の男女500人が回答しています。
この記事では、災害に向けて自宅で備えていることを紹介します。
1位:水・食料の備蓄
自宅で備えていることで一番多いのは「水・食料の備蓄」でした。
回答者の半分近くが、これを行なっています。
特に水の備蓄についてのコメントが多くありました。
- 東日本大震災のときに、食料がなかなか手に入らず苦労したため(30代 男性)
- 熊本地震のときに、水が泥水に変わって困りました。なので、お水だけは常備するようにしています(40代 女性)
一般的には、飲食用の水と食料は3日分備蓄しておくのがよいとされています。
2位:避難所・避難経路の確認
次に多いのが「避難所・避難経路の確認」でした。
- 平日日中に災害が起きた場合、家族全員が合流できるようにするためです(30代 女性)
など、家族の安全を確保するという趣旨のコメントがありました。
ただし、高層マンションを中心に、避難所へ避難しない「自宅避難」も広まっています。
今の住まいから避難する必要があるかどうかから検討を始めてください。
3位:家具の固定
三番目に多いのが「家具の固定」でした。
典型的なのが、次のコメントです。
- タンスのある部屋で寝ているため、タンスは固定しています(60代 男性)
阪神淡路大震災や、今回の能登半島地震では、圧死による死者が多く見られました。
命を守るために、寝室には家具を置かないか、家具が倒れないように固定してください。
簡易トイレや照明、電源も
ここからは、順位とコメントを紹介します。
4位:防災リュック・グッズの用意
- 基本的な災害グッズを揃えて、ひとつのリュックに詰めている(20代 男性)
5位:家族との連絡手段を決める
- すぐに無料でできることだから。万が一に備えて不安を少しでも取り除くため(20代 女性)
6位:簡易・携帯トイレの準備
- 自宅が壊れなければ自宅避難したいから(30代 女性)
同率7位:懐中電灯・ランタンの準備
- 停電した際に使えるように(20代 女性)
同率7位:充電器・蓄電池など電源の確保
- モバイルバッテリーをいくつか充電している。とりあえず電源は必要だと考えているため(50代 男性)
まずは水と食料の買い置きから
最後に、どれぐらいの人が、災害に対する備えをしているのか見てみましょう。
「地震・津波などの災害に自宅で備えていますか」という質問に対して、一番多い答えは「多少備えている」でした。
しかし、「全く備えていない」と「あまり備えていない」を足すと、42%の人が「備え」をしていません。
備えをしていない理由としては、次のようなコメントがありました。
- 「いつくるかわからないもの」にかけるお金がない。また被災経験がなく、何がどれだけいるのかなど想像できないため(20代 女性)
- 心のどこかで「自分が住む地域では、大きな災害が起こらない」と思っている(50代 男性)
逆に、備えをしている人のコメントは次の通りです。
- 東日本大震災で大きな被害を受けたので、大きな災害に備えるようになりました(30代 男性)
- 親が災害経験者だから(20代 女性)
つまり、災害に直面し、そのつらさが身に沁みないと、備えることが難しいのです。
ただ、何も備えをしていない状況で災害に遭うと、厳しい状況に陥ることも間違いありません。
まずは、水や食料の買い置きを少し増やす、ローリングストックから始めてみましょう。