「北海道胆振東部地震」で分かった。地震発生から3日間はインフラなしで暮らす準備が必要
北海道胆振東部地震を振り返る調査
調査会社のサーベイリサーチセンターが、2018年9月6日に発生した「北海道胆振(いぶり)東部地震」についてアンケート結果を公開しています。
地震から1カ月後の2018年10月に行なわれたインターネット調査には、地震当時に札幌市内に居住していた1,000人が回答しています。
地震発生時に最初にとった行動
「地震発生時に最初にした行動」で、一番多いのは「その場で様子を見た」でした。
二番目が「テレビ/ラジオで地震情報を知ろうとした」、三番目が「家族や周りの人に声をかけた」でした。
一方、「丈夫なものにつかまって身を支えた」や「安全な場所に隠れたり、身を守ったりした」など、とっさに身を守るための行動をした人は、ごくわずかでした。
日常の行動に戻るには「3日」かかる
「北海道胆振東部地震」では、大規模な停電を始めとして、水道の断水や、ガスの停止が発生しました。
これらのインフラの停止によって、日常の行動がいつもと同じようにできなくなりました。
日常生活において、いつもどおりの行動ができる状態に戻った日を聞いています。
復帰が早かったのは、「トイレ」「洗面/歯磨き」でした。
それ以外の行動でも、3日以内には復帰できている人が多くなっています。
最後まで影響が残ったのは「入浴」と「洗濯」でした。大量の水を使う入浴や洗濯は、断水すると復帰まで時間がかかることが分かります。
洗濯や入浴ができない場合でも、身体の清潔を保てるように、ドライシャンプーやウェットティッシュなどを準備しておきましょう。
通信の維持のために充電器の準備を
「北海道胆振東部地震」では、通信環境が被害を受け、情報が得られない状態が続きました。
「通信」についての自由文回答では、「何も対応できなかった」という趣旨のコメントが、全体の4割を占めました。
対応が取れた例としては、「携帯電話/スマホの充電が十分でなんとかなった」や「機器を省エネモードにしたり、使用を控えた」がありました。
手持ちのスマホはいつも充電しておく習慣や、停電時でも充電できるモバイルバッテリーを用意するなどの対策が有効なようです。
また、ラジオなど、スマホ以外の情報源を確保しておくことも必要でしょう。
地震直後の「3日間」を過ごす準備が必要
今回の調査は、「北海道胆振東部地震」の際に札幌市内に居住していた人を対象としています。
回答からは、札幌市内では、電気や通信などの生活インフラが止まることで、大きな影響が出たことが分かりました。
そして、今回の地震の教訓は、インフラが停止した状態から日常生活に戻るためには、「3日」はかかることでした。
インフラが止まった場合でも、少なくとも3日間は生活できるように、いろいろな準備をしておきましょう。