人生で不動産について悩む3つの時期
人生と不動産は切っても切れない関係
自分の「家」には興味があっても、「不動産」と聞くと「面倒で、できるだけ関わり合いを持ちたくないもの」というイメージを持っている人も少なくないでしょう。
しかし、長い人生において、どうしても「不動産」に関わり合って、悩む時期があります。
ここでは、その中から、代表的な3つを選び、それぞれの時期に出会う悩みの内容を紹介しましょう。
最初に持ち家を購入する「30代」
不動産で悩む最初のタイミングは、「最初に持ち家を購入する時」です。
実家や、賃貸住宅から離れ、初めて不動産を購入する人が多い時期は「30代」です。
この時期は、結婚して数年経ち、これから「子育て」が始まる人が多い時期でもあります。
独身だったり、子供がいない場合でも、自分のライフスタイルが固まる時期です。
例えば、一人暮らしであれば当分は結婚しないと分かる頃合いですし、カップルであれば子供を作る作らないがはっきりとする時期です。
別の言い方をすると、自分を中心とする家族としての構成が見えてきて、それにふさわしい器が欲しくなる時期なのです。
また、不動産を取得する際の必需品である「住宅ローン」の期間を考えても、30代は持ち家購入の適齢期です。
住宅ローンの貸出期間の平均は「25.4年」なので、30代であれば「60歳」の定年や「65歳」の再雇用制度終了の前に返済が終わる可能性が高いためです。
実際には、「繰り上げ返済」を利用して「20年以下」で完済する人が多く、定年前にローンを終えています。
定年前に住宅ローンを終えておくと、貴重な退職金を、まるごと老後のためにとって置くことができます。
家族構成が変わる「50代」
次に不動産で悩むタイミングは「家族構成が変わる時」です。
年齢的に言えば、「50代」でしょう。
子供が独立して「子育て」が一服して安心していると、「親」に老いが見えてきて介護が必要となる時期です。
一般的には、両親のどちらかが先だって、一人暮らしになることが多いので、残った親をどのように見守るのかが問題となるのです。
例えば、「一人残った親を故郷から呼び寄せて、近くに住まわせる」とか、逆に「親の家を改築して、故郷に戻る」などの決断があるとすれば、この時期でしょう。
それに伴って、親が住んでいる実家の処分や改築が問題となるのです。
終の棲家で悩む「60代」
最後に不動産で悩むタイミングは「終の棲家(ついのすみか)を決める時」です。
「終の棲家」とは、自分の人生が終わるまでの期間を過ごすための家です。
「子育て」という重責を終え、定年を迎えて会社や職業からも離れ、自分の生活を改めて考える時期でもあります。
例えば、次のような選択肢が見えてくるでしょう。
- 夫婦だけの暮らしを前提にして、一戸建てからマンションに転居する
- 自分自身の老いに合わせたリフォームを行なう
- 思い切って「田舎暮らし」へ転身する
また、この時期は、親が持っていた不動産について、相続を含めた決着をつけなければならない時でもあります。
親の家を手放すにしても、なんらかの活用を図るにしても、子供の代に引き継がないように自分の代で決着を付ける必要があります。
特に兄弟がいる場合は、相続するにしても、活用するにしても、後々に揉めることがないように、きっちりと問題を解決しなければなりません。
不動産問題の解決には、専門家が必要
不動産は、「借りる」「買う」「売る」のいずれの場面でも、複雑な手続きが必要で、不動産会社という専門家の手を必要とします。
さらに、登記などがからむと、自分だけで作業を完結させることはできません。
どこかのタイミングで不動産会社に、相談を持ちかけ、協力を求める必要があるのです。
そうであればこそ、できるだけ自分の希望に沿って動いてくれる、意思の疎通ができる「良い」不動産会社を探すことが重要です。
複数の会社に一度に見積が依頼できるWebサイトなどを利用して、できるだけ良い出会いを探してみましょう。