ふるさと納税でできる、空家になった実家の管理作業

[2018/4/10 00:00]

実家の情報を確認できる返礼品

ふるさと納税の返礼品として、「空家になった実家の管理サービス」を提供する自治体が増えています。

例えば、「愛媛県 東温市(とうおんし)」では、15,000円の寄付で、NPO法人に委託して、作業員3人の2時間の作業を提供します。

寄付金が30,000円なら2回、45,000円なら3回の作業が申し込めます。

作業内容は次の通りです。

  • 建物内の空気の換気、水道の通水、簡単な清掃と雨漏りや異常の有無の確認
  • 建物外部の異常や劣化の有無の確認
  • 庭の現状やポスト内を確認し、不要物は廃棄処分し、郵便物は転送
  • 作業完了後、報告書を作成しメール又は郵送

http://www.city.toon.ehime.jp/furusatonouzei/

また、「岐阜県 七宗町(ひちそうちょう)」では、4,000円の寄付で、民間の建設会社に委託して、次のような作業を1回してくれます。

  • 敷地内のゴミ撤去・家、敷地のチェック
  • 家、敷地の状況報告・ポスト内の郵便物転送

寄付を24,000円にすると、月1回の作業を、半年間続けてくれます。

https://www.hichiso.jp/kikakuzaisei/515

「空家になった実家の管理サービス」を探すときの注意

この2つ以外にも、多くの自治体で、空家の確認サービスが提供されています。

ただし、利用する際に、注意すべき点が2つあります。

  • 自分の実家(空家)がある自治体が提供していないと利用できない
  • 提供する自治体によって、サービス内容が異なる

地元の自治体でやっていることを確認する

自治体の「空家になった実家の管理サービス」では、対象となる空き家が、その自治体内に限られています。

サービスを探す時は、自分の実家がある自治体の名前と「ふるさと納税」の組み合わせで検索して、そういうサービスをやっているかどうかを確認しましょう。

ふるさと納税の総合サイトなどで検索する場合は、「見守り」「見守る」などのキーワードで検索すると、探しやすいようです。

サービス内容は必ず確認する

もう1つの注意はサービス内容の確認です。

「空家になった実家の管理サービス」は、提供する自治体によってサービスの内容が大きく異なります。

多くの自治体では、地元の「シルバー人材センター」などに業務を委託しているのですが、その作業内容は千差万別です。

例えば、「福岡県 糸島市(いとしまし)」では、10,000円の寄付で、次の作業を1回行なってくれます。

  • 2時間程度の外周除草、家屋周辺清掃作業(標準面積165平方m)
  • 空き家の巡回
  • 屋外からの破損等の目視確認
  • 不法侵入、不法投棄、屋内外の状況確認
  • 現況及び作業確認写真の送付

http://www.city.itoshima.lg.jp/furusato/li/030/200/index.html

しかし、「三重県 松阪市(まつさかし)」では、同じ10,000円の寄付でも、敷地外からの家屋の写真撮影を2回して報告されるだけです。

http://www.city.matsusaka.mie.jp/site/furusatonouzei-nouzei/furusatonouzei-tokusanhin.html

写真撮影で現状が確認できるだけでも悪くはありませんが、同じ寄付金額で「2時間程度の外周除草、家屋周辺清掃作業」が有るのと無いのとでは大違いです。

地元の自治体で、「空家になった実家の管理サービス」を行なっている場合でも、必ず作業内容を確認してから申し込みましょう。

[シニアガイド編集部]