親と近居や同居するために住み替えると、補助金や金利の優遇が受けられる制度

[2018/4/30 00:00]

実家の近くに住み替えると対象に

親が住んでいる実家の近くに家を建てると、補助金や住宅ローンの金利が低くなる制度を採用する地方自治体が増えています。

親の家の近くに住む「近居」だけでなく、親と同居するために住み替えた場合も対象となります。

ここでは、千葉県佐倉市の制度を例にとって、親との近居/同居の住み替え支援制度を紹介しましょう。

補助金と低金利で2度おいしい

佐倉市の支援制度は、補助金と住宅ローン金利の引き下げがダブルで受けられることが特徴です。

補助金は、住宅取得費用の2分の1以内で、上限が50万円です。

住宅ローンは、住宅金融支援機構の「フラット35」が対象で、当初5年間の借入金利が年0.25%引き下げられます。

「フラット35」は固定金利型の住宅ローンで、現在の金利は1.3%~1.96%です。

例えば、35年ローンで3,000万円を借りた場合、金利が0.25%下がると、月々の返済金額が数千円下がります。

補助金と合わせると、かなり優遇された制度であることが分かります。

近居は、同一学区か2km以内が目安

これだけ優遇されるわけですから、それなりに条件も厳しくなります。

まず、「子世帯」は、「2018年4月1日時点において、18歳未満の子どもを育てている、または申請時において、夫婦どちらかが40歳未満の世帯」でなければなりません。

平たくいえば、子育て中か、子供を作る可能性がある世帯ということになります。

つまり、三世代の家族が、近居または同居をすることを支援する制度なのです。

もう一つ、「近居」つまり近くに住むという、“近く"はどの程度なのでしょう。

これは、「同一の小学校区内、また直線距離が概ね2km以内に親世帯及び子世帯が居住すること」とされています。

必要な場合は協力できて、日常生活には干渉されにくい距離と言えるでしょう。

ほかにも、細かい条件がありますから、実際に規約にあたって確認してください。

子育て世帯向け低金利は参加している自治体が多い

佐倉市以外にも、三世代の近居/同居を支援する制度を行なっている自治体がいくつかあります。

2018年4月時点で制度がある自治体の例を挙げておきます。

注意したいのは、対象期間内であっても、一定の件数に達すると打ち切られる場合があることです。一定の予算内で行なっている支援策なので、仕方のないことでしょう。

また、自治体によって支援の条件や内容は異なっています。特に条件については、よく確認してください。

そして、子育て家庭を対象にした「フラット35」の利息補助については、次のリンクから地名で検索できます。

意外と多くの自治体が参加しているので探してみてください。

三世代の近居/同居については、Uターン移住者への支援策として、新しく手がける自治体が増えてきています。

まず、親が住んでいる実家の自治体の名前と、「三世代 近居」や「三世代 同居 支援」などのキーワードで検索してみましょう。

[シニアガイド編集部]