23区住民の引越し先として人気があるのは「世田谷区」
23区から23区への引越し状況
2018年に、東京23区内に引越しをしてきた転入者は「69万6,922人」でした。
これは、住民票の移動をきちんとした人が対象です。
このうち、ほぼ4割にあたる「29万5,520人」は、23区から23区へと引越しをした人です。
東京では、23区内の引越しが、とても多いのです。
では、23区の住民が引越した先は、どの区が一番多いのでしょか。
2018年版の「住民基本台帳移動結果」という調査をもとに、調べてみました。
転入者が多いのは「世田谷区」
23区内からの転入者が一番多いのは「世田谷区」です。
23区からの転入者は「2万2,810人」で、唯一、2万人を超えています。
「世田谷区」への転入者は、年間で約6万人ですから、その3分の1は23区内の移動なのです。
他の区に住んでいても、転居したくなるような物件が豊富なのでしょう。
2位は、繁華街の多い「新宿区」でした。
3位以降は、「練馬区」「杉並区」「板橋区」で、23区の西寄りで、住宅地として知られる区が並んでいます。
転入者が少ないのは「千代田区」
逆に、23区内からの転入者が少ない区を見てみましょう。
一番少ないのは「千代田区」でした。
23区内からの転入者数は「4,399人」で、世田谷区の4分の1以下です。
千代田区は、住宅地が少なく、家賃も高い地域なので予想通りの結果と言えるでしょう。
2位は「荒川区」でした。3位以降の「中央区」「台東区」「墨田区」もそうですが、23区の東寄りにある河川に近い区が多くなっています。
西高東低の実状が続く
23区内の住宅事情が語られるときは、江東区など湾岸沿いのタワーマンションなどの話題が中心になることが多い印象です。
しかし、賃貸住宅も含めた住み替えでは、西寄りの住宅街の人気が高いことが分かります。
実際に物件を探すときは、街のイメージや、物件の豊富さなどの条件もあって、西高東低の状況が続いていることが分かります。
付録:23区からの転入者数一覧
区名 転入者数
- 世田谷区 22,810人
- 新宿区 17,699人
- 練馬区 16,889人
- 杉並区 16,715人
- 板橋区 15,705人
- 豊島区 14,897人
- 江東区 14,839人
- 中野区 14,611人
- 大田区 13,984人
- 品川区 13,968人
- 足立区 13,483人
- 江戸川区 12,998人
- 北区 12,677人
- 目黒区 11,948人
- 港区 11,548人
- 渋谷区 11,177人
- 葛飾区 10,382人
- 文京区 9,751人
- 墨田区 9,518人
- 台東区 9,165人
- 中央区 8,489人
- 荒川区 7,868人
- 千代田区 4,399人