マンション住民の70%以上は、大地震が来ても避難しないで自宅で暮らす
2千人を超えるマンション住民へのアンケート
株式会社 つなぐネットコミュニケーションズが運営する、マンション居住者向け情報サイト「マンション・ラボ」が「マンションの地震防災」についてのアンケート結果を公開しています。
2019年7月に行なわれたインターネット調査には、分譲マンションの住人2,284人が回答しています。
グラフは、マンション・ラボのデータを基に編集部が作成しました。
地震があっても避難しない人が7割以上
「大地震が発生したときに暮らす場所」を聞いています。
回答者の73%が「自宅のマンションで生活する」と回答しています。
「分からない」が19%、「自宅を離れる」が8%でした。
分譲マンション住民の7割以上は、避難所などに避難することなく、自分のマンションで生活すると考えています。
心配なのは「家族の安否」
「大地震が発生した際に不安に感じること」の回答で一番多いのは、「家族の安否」でした。
「家族の安否」を確認するために、大地震の際に連絡する手段を相談しておきましょう。
次に「建物や設備の被害」と「自宅での被災生活」が続きます。
水と食料は数日分の備蓄を
「家庭で実施している防災対策」の回答で、一番多いのは「飲料水・食料の備蓄」でした。
国や東京都では、大地震に備えて、自宅に3日分から7日分の水と食料を備蓄することを推奨しています。
次に多かったのは、非常用照明や充電機器などの「停電対策」です。
LED懐中電灯やLEDランタン、スマホを充電できるモバイルバッテリーなどを用意しましょう。
三番目に多かったのは「室内の安全対策」でした。
大きな家具の固定や、寝室に家具を置かないなどの安全対策を考えましょう。
エレベーターが使えなくても暮らせる準備を
マンションの耐震基準は、1981年6月に建築確認を受けた建物から「新耐震基準」となりました。
一般的に、1984年以降に完成したマンションであれば、間違いなく「新耐震基準」に準拠しています。
新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないように設定されていますから、新耐震基準のマンションであれば、大地震でも急に倒壊する可能性は低いと言えるでしょう。
さらに、タワーマンションでは、地震の揺れを少なくする免震構造を備えている建物が多く、外に避難する必要が低くなっています。
ただし、地震によって、一時的にエレベーターが使えなくなったり、水が出なくなる可能性はあります。
そのような事態に備えて、エレベーターが数日間止まっていても、暮らせるような準備をしておきましょう。
特にマンションの場合、エレベーターが使えなくなると、重い水を運ぶのが大変です。自宅のロッカーなどに備えておきましょう。