千人の個人事業主に聞いた「独立する時に一番ケチったところ」
実際に起業した千人へのアンケート
バーチャルオフィス「レゾナンス」が、「事業立ち上げに関する調査」の結果を公開しています。
2020年5月に行なわれたインターネット調査には、1,164人の個人事業主が回答しています。
つまり、実際に起業して、個人事業主としてやっている人に、独立する時のコツを聞いているのです。
「独立してよかった」は6割弱
「独立してよかったと思いますか」という質問に、「そう思う」と肯定的な回答をしている人は6割弱でした。
「どちらでもない」が3割、「そう思わない」と否定的な回答が1割弱というところです。
やはり、起業した人の全員が、うまく行っているというわけではなさそうです。
独立のメリットは「働き方の自由度」
「独立のメリットを教えてください」という質問で一番多い回答は「働き方の自由度が増す」でした。
全体の6割近くを占めており、他の回答を圧倒しています。
「働き方の自由度」については、次のような具体的なコメントがあります。
- 「自分のやり方で行動できるため無駄が減り、収入の増額にもつながっている」(30代男性/建築業)
- 「身内が病気になった時に自分の都合で時間調整できるので、サポートができた」(20代女性/システムエンジニア)
独立するときに苦労したのは「お金」
「事業立ち上げ時、どのようなことに苦労しましたか」という質問で、一番多い回答は「資金の準備」でした。
やはり、「お金」には苦労させられているようです。
「お金」については、次のような切実なコメントも寄せられています。
- 「収入は会社員時代の方が多い」(40代男性/クリエイティブ職)
- 「収入が不安定」(50代男性/ECサイト運営)
「事務所の家賃」は絶対に抑える
起業するときにかかる費用を「初期費用」と言います。
「初期費用は抑えた方がいいと思いますか」という質問には、6割以上の人が「そう思う」と答えています。
起業するための「お金」が十分にあるという人ばかりではありません。
いきなり思い切った投資をするよりも、初期費用を抑えて堅実に起業すべきという人が多いのです。
具体的には、どこをケチれば良いのでしょうか。
「事業立ち上げ時、費用を特に抑えたところはどこですか」という質問で、一番多いのは「事務所の家賃」でした。
いったん事務所を構えてしまうと、家賃や光熱費などの固定費が毎月かかってしまいます。
「広告費」や「仕入れ」などは、手元のお金に合わせて調整することができますが、固定費はそうは行きません。
事業が軌道に乗るまでは最小限に抑えるべきでしょう。
「起業成功の秘訣」はお金の管理
最後に「起業成功の秘訣」を聞いてみましょう。
- 「会社の一般的な給料日と違い、自営業だと最低でも収入を得るまで約2カ月位かかるのを頭に入れておいた方が良い」(50代男性/中古車販売店)
- 「収入が少なくても自分のやりたいことを仕事にするのか、収入アップのために仕事をするのか、独立した目的を忘れないこと」(50代男性/個人コンサルタント)
- 「無理しないこと。特に金銭面で負担を負わないこと」(40代女性/Webデザイン・グラフィック)
やはり、事業の立ち上げを経験した人は、「お金」の苦労が身に沁みています。
少しでも起業を考えている人は、経験者のリアルなアドバイスを、心に留めておきましょう。