2020年の移住希望地域の1位は「静岡県」と「和歌山県」
コロナの影響でランキングが2つに
認定NPO法人 ふるさと回帰支援センターが、2020年の移住希望地域のランキングを公開しています。
2020年は、新型コロナウイルスの影響で、移住セミナーの中止が相次ぎ、セミナーのオンライン化も進みました。
そのため、例年とは異なり、「窓口で相談した人」と「オンラインを含むセミナー参加者」の2つのランキングを公開しています。
その結果、3年連続でランキング1位だった長野県が、窓口参加者ランキングで3位、セミナー参加者ランキングで5位に留まるなど、大きな変動が起きています。
窓口相談者ランキングの1位は「静岡県」
窓口相談者のランキングは、ふるさと回帰支援センターの窓口で相談し、アンケートに回答した4,400人が対象となっています。
1位は「静岡県」、2位は「山梨県」、3位は「長野県」でした。
「静岡県」は、窓口相談者の年代別で見ても、20代から70代までのすべての年代で1位となっており、幅広い支持を集めています。
なお、「70代」のみは「神奈川県」も同率1位になっています。
窓口相談者 ランキング
- 1位:静岡県
- 2位:山梨県
- 3位:長野県
- 4位:福岡県
- 5位:宮城県
- 6位:広島県
- 7位:北海道
- 8位:和歌山県
- 9位:神奈川県
- 10位:群馬県
セミナー参加者ランキングの1位は「和歌山県」
セミナー参加者ランキングは、オンラインを含む移住セミナーに参加し、アンケートに回答した3,702人が対象となっています。
1位は「和歌山県」、2位は「広島県」、3位は「佐賀県」で、窓口相談者のランキングとは大きく異なる結果となりました。
多くのセミナーがオンライン化したことにより、これまでとは異なった層に届いたのでしょう。
ふるさと回帰支援センターでは、次のようにコメントしています。
(1位から3位までは)それぞれ移住への入り口としてライト層が参加しやすいオンラインイベントを多数開催し、「しごと」「すまい」といった、移住者の関心事だけでなく、地域の食材や地酒、謎解きなど、様々なテーマによる集客に成功し、首都圏以外からの参加者を増やしたことがあげられる。
セミナー参加者 ランキング
- 1位:和歌山県
- 2位:広島県
- 3位:佐賀県
- 4位:静岡県
- 5位:長野県
- 6位:北海道
- 7位:山梨県
- 8位:愛媛県
- 9位:新潟県
- 10位:福島県
新型コロナで「移住」活動も大きな変化
2020年は、新型コロナによって「移住」にも大きな影響が出ました。
ふるさと回帰支援センターでは、つぎのようにまとめています。
新型コロナによって改めて「テレワーク」「リモートワーク」が注目を集めた。相談者からも「テレワーク」「リモートワーク」の言葉が登場するようになり、希望する就労形態の中に新たに項目を加えた(希望者:約1.5%)。
リモートワークによって、転職しない移住が実現することになり、移住のネックとなっていた仕事の問題が解決したことで、「1年以内の移住」希望が前年より6.1ポイント増加したほか、移住希望先の地域類型として「地方都市」を挙げる割合は68.5%と根強い人気であった。(中略)
さらに、オンライン化によって、相談者の居住地も首都圏一辺倒だったものが、近畿圏・中部圏からの参加者も増加し、居住地に左右されないというオンラインの最大のメリットが表れている。
2021年も新型コロナウイルスの影響が大きいだけに、これまで以上に「テレワーク」を中心にした地方への移住に関心が高まるでしょう。