消費者庁が、「新型コロナウイルスの予防効果」があるとする製品について警告を発しています。
これは3月10日に公開された46製品の摘発に続くもので、今回は34事業者に41製品に対して改善要請が行なわれました。
これらの製品は、いずれも「新型コロナウイルスに対する予防効果がある」という趣旨の表示をしていました。
消費者庁が警告の対象としている製品は、次の3つの分野です。
これらの製品は、次のような表示で、新型コロナウイルスへの有効性を訴えていました。
赤い字の部分は、健康食品の種別や製品名です。
こうしてみると、主要な健康食品の多くが、新型コロナウイルスへの有効性を訴えています。
メーカーや販売店が、今こそチャンスと、張り切っている様子が分かります。
アロマオイル(精油)の場合は、“特別なブレンド”を訴えるパターンが多いようです。
単体の素材だと有効性に限界があるとわかっていても、特別な調合であると言われると、なんとなく効きそうな気がしてしまうからでしょう。
新型コロナウイルスを含むコロナウイルスの遺伝子は「DNA」ではなく「RNA」です。
ちょっと調べれば分かることなのに、それすらしていないことがバレてしまっています。
これだけでも、機能表示のいいかげんさが分かります。
現時点では、新型コロナウイルスの全貌は明らかにはなっていません。
そのため、民間の施設では、有効性を確認する試験もできません。
つまり、その製品が新型コロナウイルスに有効であることを、事業者や民間の機関が証明することはできないのです。
したがって、現時点で、新型コロナウイルスへの有効性を訴えている表示には、客観性も合理性もありません。
それらは、嘘か願望であって、事実ではありません。
これらの表示は「景品表示法」(優良誤認表示)や「健康増進法」(食品の虚偽、誇大表示)の規定に違反するおそれが高いのです。
消費者庁によれば、前回摘発された46製品の表示は、すべて改善されました。
しかし、今回の摘発の内容をみれば分かる通り、健康食品をはじめとする多くの製品において、新型コロナウイルスへの有効性を訴える怪しげな表示は増えています。
むしろ、新型コロナウイルスへの警戒が強まれば強まるほど、増えていくことでしょう。
新型コロナウイルス感染症については、東京都による自粛要請などによって、社会における不安が高まっています。
こういう時期に、新型コロナウイルスへの有効性を訴える製品があれば、それにすがりたくなるのは当然です。
しかし、その弱みにつけこむ業者に騙されてはいけません。
怪しげな商品に頼るのではなく、回り道のようでも、「手洗い」や「不要不急の外出の自粛」などの基本的な予防法を確実に行なうことが、感染を予防する近道なのです。